昨日、気温は30°との予報。単衣でも暑いかも・・・と思いつつ、さすがに盛夏ものは思いとどまり、単衣の大島に日傘で
真夏のような陽ざしのなか、日本染織作家展に行ってきました。
今回の会場は、いつもの京都市美術館別館ではなく、四条通り西洞院の「京染会館」です。
入口には特別出陳 四代目 田畑喜八作「絞綸子地牡丹文様友禅染振袖」が。昭和30年代の作品というのに、この美しさ。
京染会館は、きもの関連の展示会や商談会が多いだけあって、和室の展示室も備わっていました。
やっぱり、きものには和室、和室にはきもの。心地よい緊張感のある空気です。
↑ 左手前の、大胆な構図に細部まで凝った柄で染められた訪問着には、「ここは、どうやって染めているんだろう」と
ベテラン作家さんたちも見入っておられましたが。
ひとことで「染め」といっても様々な手法があり、さらに作家さん独自の手法や技が見られる、だから楽しい公募展♪♪♪
何年か見ていると、同じ作家さんが続けて出品されていて、独自の「きものづくり」を感じることも。
↓ 手前の田畑喜八賞の作家さんは、海外旅行先の景色や文化をモチーフに、ご自分で型を彫って染めてらっしゃるそうです。
旅先が変われば、作品の絵柄の雰囲気も色調も違っていますが、この「きものづくり」が、あの作家さん!
↑ そして今年の最高賞は・・・右奥の、とても色合いが美しい「織り」のきもの、山形県からの応募作品だそうです!
和室をあとに、散策路のように展示されたフロアへ。
手描き友禅、型染め江戸小紋、絞り、織り・・・染織どちらもありの公募展ならではの多彩さ、です。
この写真では、染めか織りか、よくわからないと思いますが・・・
↓ 右は織り、真ん中は手描き染め、その間(奥)に見える黒の訪問着は、ろうけつ染。
「織りの人が染のような色彩で織ったり、染めの人が織り柄のような柄を染めたり」という、相互作用!?もあるようです。
これまで型染め得意だった若手作家さんが手描きにチャレンジされてたり、学生さんからの応募もあったり、
「あっ!落ちた」というタイトルで、落ちるどころか京都市長賞!の、この楽しい作品とか・・・新しい若い才能も、伸びてきているようでした!
* 例によって会場内は撮影禁止のところ、全体の雰囲気を、ということで許可を得て撮らせていただきました。
撮れなかった意匠の細かいところにこそ、技と美の真髄あり。ぜひ、ご自分の目で、お楽しみください。
「第41回 日本染織作家展」京都展は、入場無料!
■ 会 期:2018年4月21日(土)〜 4月23日(月)10:00〜17:00(入場は16:30まで)
■ 会 場:京染会館 6階(中京区四条通り西洞院角)
列品解説は会期中連日、午後2時から!