先日は、テレビ(皇室スペシャル 美智子さまの名作着物30選)、ご覧になりました?
美智子さまが光琳の代表作「金地に杜若(かきつばた)」の帯を愛用してらっしゃったのが、ひときわ印象的でした。
琳派は時代を超えて、きものを着る人にとっても作る人にとっても、憧れ、強く惹きつけられる美の世界ですよね。
琳派発祥の地・京都で、染色の匠たちが琳派を追求した着物や帯を発表し続け、今年が第39回という「琳派百図展」。
39回目ってスゴイ!けど、一般公開は1日だけなので、案外、知る人ぞ知る、という展覧会なのかもしれません。
でも、知ったからにはもう行かずにいられない!きもので行けば入場無料ですよ〜 f22

第39回「琳派百図展」のリーフレット。画面が小さいですが、表面(上)右ページは京都府知事さんと京都市長さんからのメッセージです。

第39回 琳派百図展
江戸・近世への継承〜受け継がれ発展する琳派気風
<江戸琳派の粋人・酒井抱一>

第39回「琳派百図展」の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
昨年(2015年)は琳派400年を迎え、様々なイベントが開催されましたが、当協会は昭和53年より琳派の美の世界を追い、時には源流を訪ね、また江戸に復興する日本の美を探り、毎年その研究の成果を作品を通して発表してまいりました。
第39回目となる今年度は、迷走する時代をきりひらく旗手として活躍した絵師「酒井抱一」の世界をクローズアップしてまいります。

江戸初期に宗達によって創設され、その技法を江戸中期の尾形光琳・乾山が大成させた「琳派」を江戸の地で開花させ、後に「江戸琳派」の創始者とも呼ばれた酒井抱一。
武家として生まれながら大名家の格式と堅苦しい生活から脱出し光琳に心酔して、日本絵画の本流「琳派」の第3黄金時代を築きました。絵画のみならず、俳諧、能楽、書画、茶、狂歌、浮世絵など、若くしてたしなんだ多芸の天才が編み出した画風は粋で優美。闊達な宗達、絢爛な光琳に対して、品格をたたえた典雅な風情は、幕府や宮廷の御用絵師たちの形式主義的な画風に辟易していた大名や公卿はもとより、新しい感覚を求める町衆に至る幅広い層に受け入れられたといわれています。

風流を愛し、文雅に情熱を傾け、地位を捨て去りながらも己の選んだ道をひたすら歩み、自由な感性であくことなく装飾性と叙情性を追求した「抱一芸術」。その伝統美を現代感覚を盛り込んで作り上げた数々の創作を通じて、成熟し混迷を続ける今という時代をきりひらく熱意と魂を汲み取っていただければと思います。

一般社団法人 日本伝統染色工芸保存協会 代表理事 川勝 基弘

会 期:2016年10月4日(火)午前10時〜午後5時

会 場:京都文化博物館 5階
    会場へのアクセス→ 京都文化博物館 公式サイト

入場料:1,000円、きもの着用の方は無料!

問合せ:075-241-4111(一般社団法人 日本伝統染色工芸保存協会)

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主 催:一般社団法人 日本伝統染色工芸保存協会
後 援:近畿経済産業局、京都府・京都市、NHK京都放送局、一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会、
丹後織物工業組合、浜縮緬工業協同組合、㈱ハーベスト婦人画報社 美しいキモノ

昭和53年から続く「琳派百図展」過去の会場風景と作品の一例

画像は、日本伝統染色工芸保存協会さんよりお借りしました。