時代を超え、きものを着る人にとっても作る人にとっても、憧れ、強く惹きつけられる美の世界といえば、琳派。
琳派発祥の地・京都で、染色の匠たちが琳派を追求した着物や帯を発表し続け、今年42回目の「琳派百図展」。
まさに着られる芸術といった作品を、呉服のプロの方々も真剣に見ておられる、そのピンとした空気感も格別の展覧会。
もちろん値札など付いてなく、一般の私たちは、ひたすら現代の匠たちが導く琳派の世界に浸れる、至福の時間です。
一般公開は平日の一日限り、10月2日(水)、きもので行けば入場無料ですよ〜 f22

【元和元年〜令和元年 〜源流から新時代への転生〜】
第42回  琳派百図展

第42回「琳派百図展」の開催に当たり、ご挨拶申し上げます。
琳派とは江戸期元禄のころ、豊かな才能をもって登場した画家、尾形光琳の名にちなんだものであることは、広く世に知られているところであります。
この琳派は慶長の頃、1615年・元和元年に本阿弥光悦が京都洛北鷹峰に光悦村を拓き、光悦、宗達の創始により、江戸中期の尾形光琳が発展させ、酒井抱一が継承した美術史上最も注目される流派であります。
その伝統は江戸期に終わらず、明治大正期の神坂雪佳、そして加山又造に引き継がれ、今もその存在価値は大きなものがあります。
琳派が誕生した元和は「元和偃武」と言われ、平和が求められた時代であり宮廷では新しい文化が花開きました。

さて、本年は琳派が創始された元和元年から令和元年へ【感性を受け継ぐ新琳派の創造と伝承】新元号・新時代にふさわしい新琳派の創作に挑戦いたしました。
歴代の琳派作家の意匠に次なる意匠を暗示するものがあり、琳派は原点から新しい琳派へ次々と開拓されてきました。
近年、生活様式の変化により、伝統的な染色工芸技術の伝承が難しくなっている昨今ですが、琳派を研究し再現することはまさに新たな染色工芸の可能性を拓く事であることは申すまでも有りません。
本展で発表いたします作品の数々は、本年も磨き抜かれた技術と感性を余すことなく発揮した新たな感覚で光彩を放つ秀作の数々で、多くの皆様にお楽しみいただけるものと確信しております。

一般社団法人 日本伝統染色工芸保存協会 代表理事 川勝 基弘

会 期:2019年10月2日(水)午前10時〜午後5時

会 場:京都文化博物館 5階
イベントアクセス→ 京都文化博物館 公式サイト

入場料:1,000円、きもの着用の方は無料!

公 式:第42回「琳派百図展」特設サイト

開催まであと
0
0
0
0
0
0
時間

* 画像は「第42回 琳派百図展」のパンフレットより抜粋させていただきました。