一枚のキモノにはいくつもの物語が宿り、ひとつの物語は何枚ものキモノで語られる・・・といえば、谷崎潤一郎!
とりわけ「細雪」は、アンティークきものを愛する女性たちにバイブルのように読まれる作品だそうですが・・・
現実に見てみたい。そんな思いに応え、主人公たちの装いを再現する「谷崎潤一郎文学の着物を見る」がやってきます。
展覧会場のアサヒビール大山崎山荘美術館は、ここを目的に、きもので行きたい!くらいの素敵な場所。
約5500坪という庭園を散策したり、遠くは京都南部から奈良の山々まで雄大な景色を望めるテラスで休憩したり。
豊かな自然、美しい建築とのなかで、秋の訪れを満喫する休日ともなりそうですよ〜!
谷崎潤一郎文学の着物を見る
ヒロインたちの多彩なよそおいをアンティーク着物で再現
文豪・谷崎潤一郎(1886-1965)は、女性とそのよそおいを濃密に表現しました。没後半世紀を経て、着物と馴染みがうすくなりつつある現代においては、作中の描写からその様子を思い描くことは難しくなってきています。谷崎自身が想定していた着物とはどのようなものだったのでしょうか。代表作「細雪」の見どころのひとつは、女性たちの華やかな着物姿にあります。本展では、さまざまな資料をもとに、登場人物の着こなしをあらためて検証します。他にも、「痴人の愛」、「春琴抄」、「台所太平記」など、多様な作品に表された、魅力あふれるヒロインたちのよそおいの数々を、谷崎の文章や挿絵、時代風俗なども手がかりに、アンティーク着物で再現します。
また、谷崎は、美術館本館「大山崎山荘」を建てた実業家・加賀正太郎(1888-1954)と交流がありました。大正から昭和にかけて建てられた山荘は、まさに谷崎が生き、谷崎によって描かれた多くの物語と同時代の建築です。かつての雰囲気を色濃くのこす当館で、谷崎文学の世界をご堪能いただけましたら幸いです。
会 期:2018年9月15日(土)~ 12月2日(日)
イベント会期中、展示替あり 10:00〜17:00
イベント月曜休館:ただし9月17日24日、10月8日は開館、翌日振替休館
会 場:アサヒビール 大山崎山荘美術館
イベントJR京都線「山崎駅」、阪急京都線「大山崎駅」より徒歩10分 → アクセス
入場料:一般900円(きもので来館すると100円割引)
< ペシャルギャラリートーク> 事前申込み先着順
日 程:2018年10月14日(日) 1.午前11時-12時 2.午後3時-4時 @当館展示室
講 師:大野らふ氏(キモノスタイリスト、Ponia-pon店主)
内 容:本展の着物を監修された大野らふ氏に、谷崎潤一郎文学と着物についてお話しいただきます。
参加費:無料、ただし美術館入館料は別途必要
定 員:各回35名、要申込(先着順)
申込み方法は、公式サイトをご覧ください。→ こちら
< ギャラリートーク > 事前申込不要
日 程:本展覧会中の第2、第4土曜日 14:00-14:30 @当館展示室
内 容:学芸員が本展覧会の見どころを解説いたします
参加費:無料、ただし美術館入館料は別途必要
< カフェ企画 >
「谷崎潤一郎文学の着物を見る」展 特製 モカロール (ケーキ単品 550円、ケーキ・ドリンクセット 950円)
谷崎潤一郎が愛したというモカロール。リーガロイヤルホテル京都による展覧会オリジナルモカロールを提供します。
ふんわり、しっとりしたコーヒー風味のスポンジ生地にすこしビターなバタークリームを塗った、大人向けのロールケーキです。