きものを着る若い人が減って、いつのまにか着物は「習うもの」に、なんだか窮屈になってしまった感のある平成。
きものが日常の衣服だった大正〜昭和の時代は、ふつうに自由。きもの、帯、小物のコーディネートを楽しむだけでなく、どんな襦袢を合わせるかもセンスの見せ所だったとか。
令和の夏、コーディネートしだいで万華鏡のように変わる、変えられる、きもののおしゃれの醍醐味を味わえる展覧会が、東京の美術館で開催されます。遠方の方には、展覧会に合わせた本も刊行されるそうですよ♪
アンティーク着物万華鏡 -大正~昭和の乙女に学ぶ着こなし-
「着物にチャレンジしたいけれど、ルールが難しそう」と敬遠している人はいませんか?しかし、本来着物とは、それほど厳密なルールに縛られるべきではなく、もっと自由に楽しんでいいのです。それを証明してくれるのが、戦前の抒情画です。
本展では、抒情画家たちが描いた着物姿の女性を多く紹介し、何点かについては、彼らが描いた着物をアンティーク着物によって再現します。
さらに、同じ着物に、スタイリスト・岩田ちえ子が異なる帯や半襟、帯揚げ、帯締めを合わせたコーディネートも作ります。
一枚の着物が、角度によって様相を変える万華鏡のように、着付けやコーディネートによって変化する様を御覧いただける展覧会です。
【同時開催】長襦袢の魅力 ~着物の下の遊び心、女心~
大正~昭和まで、着物姿の大事な要素であった「襦袢」。当時の美人画などを見ると、振りや袖口からこぼれる襦袢は、地味な着物に華やかさを添えるための、大切な「色彩」だったことがわかります。
また柄も、花柄、幾何学文様、動物柄など、多種多様な文様がありました。なかには気球や、お座敷遊びに興じる人々を描いたものまであり、隠れたところに大胆な文様を着て楽しんでいた日本人の遊び心が、しのばれます。
これまで顧みられることのなかった襦袢の魅力を紹介する初の展覧会です。
会 期:2019年7月5日(金)~ 9月29日(日)
イベント10:00〜17:00 月曜休館*詳細は公式サイト確認
会 場:弥生美術館・竹久夢二美術館
イベント文京区弥生 千代田線「根津駅」徒歩7分 → アクセス
入館料:一般900円(2館とも見られます)