4月3日(日)まで開催の、金彩友禅 和田光正の世界「光と夢を追いつづけるもの創り展」へ、行ってきました!

今回のメインは世界初「金彩友禅とデジタル技術の融合」を実現した新作群!追求したイメージは「オーロラ」。
チラシに掲載されていた振袖が、入り口でお出迎え・・・お〜〜〜印刷ではわからなかった光沢が美しい!

和田さんが50年前から夢み追い続けてきた『手描手法では描けない美しい超極細線をうねらし、重ねて構成したデザイン』が、いまここに。・・・一着でも迫力があるのに、圧倒されてしまいます。

訪問着は、年齢や好みを問わず、わ〜〜これ着てみたい♪と思う一着が必ず見つかりそうなバリエーションです。

ここまでの訪問着の柄は「極光」。きもの全面がオーロラのような美しさです。

このエレガントな裾模様は「翼」。

こちらは「極光」と「束」と、もうひとつ「光流」という柄を重ねているそうです。

光彩箔が奏でる、光の「波」。和田作品ならではの光のオーケストラ♪

オーロラの動きを音楽にしたような柄は、「舞う」。

「凪」。内なる調和に向かいながら、下前に向かって立ち上がる線や胸元の線に、しゃれ心を感じる訪問着。

この新作群の柄は、コンピュータで超極細の曲線を描いたCG(コンピュータ・グラフィックス)によるもの。
CG制作を担われたのは、京都市産業技術研究所の松原剛さん。
もともとこういうデザインを志向しておられたところへ、きものでやらないか、と和田さんに誘われたのは4年前。
それから柄の位置や身幅寸法などを学び、きもの全体の柄をCGで描き・・・柄が重くなりすぎないように、線を1本1本まびいたり、線の集結する部分では、流線の美しさを保つために線幅に抑揚をつけたり、0.何ミリという単位での修正も数えきれないほど、だったそうです。

そのCGの柄の型紙を制作したのは(有)岡本工芸、金彩は和田さんの光映工芸(株)の職人さんたち・・・と京都らしく分業しつつ、和田さんの総指揮でワンチーム(もの創りオーケストラ♪)となって実現した、新しい美の世界です。

和田さんが作家とか先生とか呼ばれることを好まず、常々「私は職人」とおっしゃっているのは、こうした周囲の職人さんたちへのリスペクトであり、職人であればこそできる仕事への誇り・・・ということが伝わってきました。

この展覧会は、きもの120点、帯を合わせると約200点ほどというスケールで、ほぼ全部が新作です!
CGによる新作群を第1部とするなら、第2部はCGによるモチーフ柄やCGを志向する曲線の柄など、モダン〜前衛的な金彩友禅の世界でした。

第3部は、ベーシックな金彩友禅の世界。きものらしい伝統的な柄、自然モチーフの柄が多く見られました。
和田さんが1色1色と増やしてこられ、いまでは150色にも及ぶという金彩箔で描かれた絢爛豪華な訪問着や、ちょっとしたパーティや食事会にも着ていけそうな訪問着もありました。

ほかにも箔柄のバッグ、千代の富士と北勝海の横綱土俵入り化粧廻し、和田さんのコレクション「時代を代表する先人たちの作品」きもの30着ほども展示されていました。

ざっと見て回り、撮影可というので写真を撮って回り、よく見て回り、また見て回り・・・時間を忘れていました。
これほど「創る力」と「熱量」を感じられる展覧会は、めったにない、と思います。
きもの120点、帯を合わせると約200点ほど、ほぼ全部が新作で、これまで誰も見たことのなかった美の世界を堪能できる、金彩友禅 和田光正の世界「光と夢を追いつづけるもの創り展」へ、ぜひ!入場無料ですよ〜!

会 期:2022年 3月30日(水)~ 4月3日(日)
イベント10:00〜18:00(最終日は〜16:00)

会 場:京都文化博物館5階アクセス

入 場:無料

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