やっぱり結婚式したい。婚礼衣装で写真を残したい。その気運の盛り上がりが、世の中を明るくする力になりそうな昨今。
昨秋横浜で好評を博した「寿ぎのきもの ジャパニーズ・ウェディング―日本の婚礼衣裳―」が、奈良で開催されます。
人生の大きな慶事である婚礼、その喜びを包む衣装には、日本人の幸福を願う心が込められています。
その婚礼衣装は技と贅を尽くした当時の逸品きものでもあり、奈良展では同時に「佳き日を彩る―現代の婚礼衣裳」の展示もあるそうで、きもの好きには見応え、たいそう、めでたいはず f26.gif

寿(ことほ)ぎのきもの ジャパニーズ・ウェディング―日本の婚礼衣裳―

花嫁を彩った色と意匠でたどる、「幸せを願う心」のかたち

婚礼は、人生において最も華やかな通過儀礼のひとつと言えるでしょう。それゆえ、婚礼の儀式には祈りと喜びの感情が満ちあふれています。そしてその心情を表現するために、花嫁を美しく彩る婚礼衣裳や、婚儀に用いられる様々な調度品、そしてその場を演出するありとあらゆるものには、幸せを祈る色や形、模様が用いられました。
本展覧会は、とりわけこうしたことが、美しくも洗練された形で行われていた江戸時代から昭和初期にかけての女性の婚礼衣裳や婚礼のしつらえを紹介しようとするものです。
婚礼に対する日本人の思いと考え方が、これらの品々には表されていて、現代においては遠いものになりつつある、美しい祝いの姿をそこに見ることができるのです。作品を通して日本における吉祥のイメージをご覧いただくとともに、これらを生み出した「幸せを願う心」に思いを馳せる機会となれば幸いです。

*第1章 江戸時代の武家の婚礼
*第2章 江戸時代の町人の婚礼
*第3章 伝統の継承と革新
*第4章 幸せを祈る心

会 期:2022年 前期:4.23(土)〜5.22(日) 後期:5.24(火)〜6.19(日)
イベント月曜休館 *前・後期で多くの作品は入れ替え

会 場:奈良県立美術館アクセス

入館料:大人1,000円、大学・高校生800円、中・小生600円

公 式:奈良県立美術館 公式案内

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【会期中のイベント】
*イベントへの参加には当日の観覧券が必要です。
*新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、イベントの実施・内容を変更する可能性があります。

◆ 講演会「近世・近代の婚礼衣裳 ―色と模様に見られる日本人の価値観―」
講師:長崎 巖 氏(共立女子大学教授・同大学博物館長・本展監修)
日時:5月22日(日)14時~(約90分)
会場:当館1Fレクチャールーム(50名・要事前申し込み・先着順)

◆ 美術講座「“幸福”を表す模様あれこれ―婚礼衣裳と袱紗を例に」
講師:飯島礼子(当館主任学芸員)
日時:6月12日(日)14時~(約90分)
会場:当館1Fレクチャールーム(50名・要事前申し込み・先着順)

[講演会・美術講座の参加申し込みについて]
聴講のお申し込みは4月23日(土)からEメールまたは電話にて受け付け、定員になり次第締め切ります。申し込み方法の詳細は → このページ の「新着・更新情報」欄の4月6日付け「講演会(5月22日)と美術講座(6月12日)の申し込み方法」をご覧ください。

◆ 当館学芸員による展示ガイド
日時:4月30日・5月28日・6月18日(いずれも土曜日)14時~
会場:当館1Fレクチャールーム(定員50名・当日先着順)

◆ 同時開催・ギャラリー展示「佳き日を彩る―現代の婚礼衣裳」(入場無料)
[協力]婚礼衣裳 花内屋、公立学校共済組合奈良宿泊所 ホテルリガーレ春日野
展覧会の会期中、美術館西館1Fのギャラリースペースでは現代の婚礼衣裳や道具を展示します。和装では白無垢や色打掛が定番となりますが、伝統的な色や模様が引き継がれている一方で、従来のきまりごとから一歩進んだ色使いの打掛も加わり、ますます多彩になっています。展覧会で紹介している江戸時代~近代の衣裳とあわせて、その違いや共通点を探しながらお楽しみ下さい。